受験数学のガラパゴステクニック一覧
この記事は数学 Advent Calendar 2013 - Qiita [キータ]23日目の記事です。
零・はじめに
言い訳みたいになりますが予めこの記事の趣旨みたいなことを説明しておきます。
まずこの記事を書こうと思った動機ですが、Advent Calendarの記事を見るたびに高まっていった「受験生だけど俺もなんか書きたい!」という抗い難い熱意(笑)です。
しかし、まぁ言っても受験生なのでこのAdvent Calendarの盛り上がり具合も鑑みて以下のことを徹底して書こうと思っているのでこれは予めご了承頂きたいと思います。
- そこまで熱を入れ過ぎない
- あくまで受験勉強の一貫となるように努める
- 時間はかけ過ぎない
さて、肝心の内容ですが、タイトルの通り受験だから使うようなテクニックを紹介・証明とかしていこうと思います。ただ、僕自身受験数学以外は趣味で本を数冊かじった程度なので本当に受験でしか使わないのかどうかについては一切保証しません。しかし、数学の研究者と違って受験生には時間との戦いがつきものです。ですので、こんなの普通公式にしないよというものも公式になっちゃったりするのが現実だと思うので書いているうちの何個かは受験以外では使わないのかなとか思っています。
数式に関しては一応TeXを使おうかなと考えてはいますが、そもそも僕自身TeXを全くもって書いたことがないので使ったり使わなかったりになっちゃうと思います。使わない場合はプログラミングの表記みたいな感じになると思うので上手く汲み取っていただければ嬉しいです。
ではさっそく見ていきましょう。
壱・センター定番テク 微積の公式
言うまでもなく六分の一公式などのことですね。どんどん進めていきましょう。
①1/6公式
内容:
証明:
部分積分で
②1/6公式発展
内容:
証明:
以下のベータ関数というものを利用する
これはI(m+1,n-1)とI(m,n)の間に漸化式が成立して
よってと置換しベータ関数を利用すれば先ほどの公式を導くことができる。
弐・数列は素早く
特殊解についてです。ガラパゴスではない気もしますが…というかむしろ大学の内容?笑
特殊解は以下のです。数列と定数の記号が被ってるのはご愛嬌ということで(^_^;)
特殊解がもとまると一般解が
となるわけです。
特殊解は導くものではなく予想するものなのですが、上の例を眺めていただければだいたい予想にあたっての要の部分はわかるかと思います。つまりという形であればf(n)の係数部を文字でおけば特殊解の形になるわけです。具体的に求めるには漸化式に特殊解を代入計算すれば良いです。
特殊解とはつまるところ漸化式を満たしている一つの解ということになります。よって一般解は以下のような手順で求められます。
以上は学校で教わったものですが、どうやら調べてみるとやっぱり大学以降での手法な模様(あれ?w)
しかしまぁ漸化式の解き方は大抵答案には書かない、というより書いてはいけないものですから時間短縮には便利でしょう。
参・センターの難関 論理に関する言葉
なんか趣旨が変わっているような気がしますが…
である時、AはBであるための十分条件、BはAであるための必要条件
覚え方:
Aの真理集合をT(A)、Bの真理集合をT(B)とすれば上の関係である時
であるのでこれを思い浮かべれば
- Aならば"十分"Bは成り立っている。
- BはAであるのに最低限"必要"な条件である
という風に直感的に言えると思います(必要十分条件について学んだ時に自力でこの考え方にたどり着きましたが、ネットを見ていると意外とメジャーなよう。それでもまちがえるけどねっw)
肆・図形の小技エトセトラ
多分ガラパゴスじゃない
- 方べきの定理 : 説明省略 ある人曰く「受験数学の図形問題はだいたい方べきの定理で片付く」
- 二変数関数をベクトルの積とみなす。
- 双対性 : 大学の内容ですが、円の接線の式の変数と係数を入れ替えたりして式を二つの意味で捉えるといった受験数学のテクニックとして出てきます。
ベクトルは図形問題に限らず様々な問題で実は導入すると楽ってのよくありますよね。図形に肝心なのはやはり多様なアプローチなんでしょうね。